手指消毒器具を修理した
先端が折れてしまった
机から落とした衝撃で、吐出口への水平パイプが根元付近でポッキリと折れてしまったので修理した。写真で水平パイプが太くなっている部分が修理箇所。
何度か失敗した
溶剤
アクリルなどは、もともと折れてなかったかのように溶剤でしっかり接着できる。これを期待して二塩化メチレン(ジクロロメタン、アクリル接着剤として市販されている)を使ってみたが、全くだめだった。他の溶剤もあるがパイプが溶けてぐにゃぐにゃになる恐れもあるので止めることにした。
エポキシと熱収縮チューブ
エポキシで断面を接着した。これだけでは曲げに極端に弱いので、パイプ部分に熱収縮チューブを被せ、150℃に設定したヒートガンで慎重に加熱した。良さそうに見えたが、固まりかけていたエポキシ接着剤が熱で軟化してチューブの端面からはみ出した。おまけに破断部分が少し曲がってしまった。ややみっともないが使えればいいかと思って放置。しばらくしてヘッドを押してアルコールの吐出を確認したところ...
吐出圧が結構高い
何度か吐出を試みると、消毒液がチューブとパイプの間から染み出してポタポタ垂れる。これでは使えないのでやり直しだ。吐出圧が結構高いので、圧力に耐える強度が必要であることがわかった。
修理できた
3Dプリンタでガイドパイプを作った
強度のあるガイドパイプで補強することにした。単純なパイプだがちょうどいい寸法のものは簡単に入手できない。こんなときは3Dプリンタの出番だ。折れたパイプの直径は6.3mmなので、クリアランスを片肉0.1mmとして内径6.5mm、パイプ肉厚2mm程度として外径10mm、長さ20mmのパイプを作った。単なるパイプなので3D形状の設計は1分程度の作業。積層ピッチ0.1mmで印刷時間は18分だった。使用したフィラメントはPLA、長さ40cm(質量1g)。
経験的に設定した0.1mmのクリアランスがちょうどよかったようで、やや力を入れてねじ込む感じになった。それでも高い吐出圧により液がにじみ出る可能性があるので、ねじ込む前にエポキシ接着剤を若干塗布した。
ねじ込むことで余分なエポキシがガイドパイプの端面に盛り上がる感じになった。この盛り上がりがうまい具合に端面を封止しているように見える。
白色のフィラメントを使ったが、直前まで黒色のフィラメントを使っていたため、写真では、ガイドパイプの左側(積層開始側)が黒ずんでしまった。